Works施工事例
横浜市 K様邸 屋根 葺き替え工事/棟瓦積み直し/雨樋工事【File No,3】
こんにちは。Re:zen~りぜん~@横浜です。
横浜市 K様邸、今回は2階屋根の棟瓦積み直し工事をお伝えしていきます。
瓦屋根にあります板金部分の塗装をおこないます。塗装する前に真鍮ブラシでケレン作業。
白いサビ止めを塗っていきます。
中・上塗りにはベージュ色で仕上げ。
ケレン作業→サビ止め→中塗り→上塗りの4工程で仕上げました。
東面の棟瓦積み直し作業をおこないます。冠瓦、のし瓦、漆喰、葺き土を撤去。
鬼瓦を固定している銅線は傷んでいる所もありますので、新しい線に変えましょう。
新しい土台には南蛮漆喰の馬場商店【シルガード / 白】を使用。
南蛮漆喰とは土台に使用されていました葺き土の代わりになるものです。消石灰・炭酸カルシウム
・砂・繊維・シリコン・防水剤が配合されており、雨水が浸透しても崩壊しにくい製品になります。
のし瓦3段を積み終えたらシルガードを盛り上部の冠瓦を取付けます。
それぞれのパーツが合わさる部分にシーリング。通気や雨水排出の
妨げにならないよう充填していますのでご安心を。
棟瓦より右面では瓦本体の重ねが浮いている所が多かったのですが、
出来る範囲で手直しをしたので多少なりとも良くなったと思います。
西面の寄棟屋根のほうも進めていきましょう。新築時には冠瓦の中いっぱいに
土が入っていたと思いますが、経年劣化で残っている量が僅かになっています。
のし瓦から下へ順番に解体していきます。
土を触るとポロポロと崩れ砂状になってしまいます。
棟・隅棟共にそれぞれのパーツを撤去します。
勾配のある隅棟では下部から上部へと施工していきます。まず鬼瓦をステンレス線
で固定します。その後シルガードで土台作りをおこない1段目ののし瓦を積みます。
シルガードを1mほど盛っては土台作りをし、のし瓦を積んでいく作業になります。
瓦にシルガードが密着するよう土台を整えています。
職人が使用しています鏝(コテ)は、数ある鏝の中でもホームセンターなどでは
見かけることのない専門な道具『スルメ鏝』になります。スルメの頭から名前
が付いたといったところでしょうか…
曲がっていないか通りを確認しながら積んでいきます。
のし瓦と、のし瓦の間にはシルガードを挟ませております。
隅棟ではのし瓦は2段ですが、棟瓦ののし瓦は3段積みになります。
隅棟では仕上げの冠瓦を取付け。棟瓦は3段目ののし瓦になります。
冠瓦の取付けも進めていきます。
棟瓦2本・隅棟1本の三又になっている箇所です。このような交わる所では長さ調整のため
瓦を切断して小・中の瓦などがいくつか入っています。解体時には欠片の瓦の位置を確認
しておくことが大事になってきます。
西面で鬼瓦が崩れてしまっていた所は、ご覧のように元のように戻ったことでしょう。
棟瓦・隅棟が積み終わりましたら再度、曲がりを確認して調整していきます。
東面屋根と同じく各パーツの取合いにシーリングを充填。のし瓦と冠瓦に。
冠瓦同士の重ねに。
鬼瓦と冠瓦に。
2階 屋根では、2種類の鬼瓦が使用されております。
西面の隅棟の鬼瓦、崩れていた鬼瓦が『一文字鬼』
もう1つの鬼瓦がこちらの『跨鬼』になります。
跨鬼の足元には雨水を排出する穴が空いています。
2階屋根の瓦工事は完成になります。
道路側にあります1階屋根になります。こちらの隅棟部分では
ズレの調整と漆喰のみをおこないます。
古い漆喰はハンマーで叩いて取り除き、新しくシルガードで施工しています。
外壁面も同様にシルガードで綺麗に仕上げています。1階屋根の瓦工事も完成。
次回は、雨樋工事をお伝えします【File No,4】
Re:zen~りぜん~@横浜